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出来上がった時の達成感は
会社の中でデザイナーをやっていた時の
何倍も大きいです

2001/10/16 VOL.1

クリエイティブ・パワー 助川 美樹さん

PASONAL DATA

助川 美樹
Miki Sukegawa


茨城県出身
11月18日生まれのA型。
文化服装学院卒業後、ベネトン・ジャパンにて企画・デザインを手がける。
その後広告代理店などDTP関係の会社に転職し、独立。
家族構成は父・母・弟。
アウトドア全般を趣味とする行動派。
影響を受けた人物は、ブロウディ(タイポグラフィーデザイナー)。ご自身の性格を一言で言うと、「一心不乱」だそう。



COMPANY DATA

クリエイティブ・パワー
Creative Power


2001年1月1日独立。
あらゆる印刷物のデザイン、制作、印刷、HP作成を行う。



―助川さんはデザイナーですね。どのようなもののデザインをされるのですか?
チラシ・パンフレットなどの紙媒体のデザインが8割ぐらい。あとはパッケージデザイン・Tシャツや雑貨のデザイン、HP制作などです。

―以前はベネトンジャパンにお勤めだったとか。そこでのキャリアをお聞かせください。
ベネトンブランドの服飾のデザイナーでした。企画制作の仕事をしていました。

―ベネトンって日本のブランドではないですよね。
ベネトンは、本社がイタリアなので、日本で企画したデザインは、本社の許可 が必要になります。その上で全国のショップで売り出すシステムなので。

―服飾からグラフィックに移行されたのはなぜですか?
アパレルメーカーは、シーズンごとにサンプルを作って、ショップの人やバイヤー が来て注文する展示会を催します。その展示会用の注文書を作る際、表紙を好きにデザインさせてもらえるのですが、その担当を私がした時、絵をはめこんで、文字をおいていく・・・って作業が、たまらなく楽しかったんです。
それから、仕事でTシャツの絵柄を作る担当になったのですが、洋服の形を考えるよ り、そういったグラフィックの方が魅力的に思えてきて。
それで、会社に通いながら、専門学校のコンピュータグラフィック講座を受講して、広告代理店のデザイナーに転職したんです。

―現在はフリーですね。独立のきっかけは?
サラリーマンに嫌気がさしたから(笑) 正直「うるさい、一人でやらせて!」って感じだったんですよ、本音は(笑)。会社にいると時間も、行動も縛られるし・・・。

―会社の仕事の進め方があわなかったんですか?
営業とデザイナーが一緒にお客様の所に行って、ダイレクトにお客様と接する、というのが駄目な会社もあるじゃないですか。自分で動いて、自分の考えで、自分の言葉で、 お客様に話をして、納得のいく仕事がしたかったんです。

―デザインと営業の分業システムに対して疑問を感じた?
会社の中で、1日中机の前に座っていては、お客様のニーズがつかめません。営業のフィルターが介在すると意図を誤解することもあるし。分業体制ではリサーチに行 く事もできないし。これではデザインの幅を広げる事はできないと思います。顧客のニーズに自分なりのアイディアやイメージを加えていくことがデザインの仕事ですから。私は、見たもの感じたものによって様々なデザインを考えたいのです。

―それ以外に何かきっかけはありますか?
東京で仕事をしていた時は、わりと自由で、タイムカードも無かったし、自分の任務に責任をもって仕事をUPすれば時間は自由に使えたので、その点は良かったのですが。自分の力はどのくらいあるんだろう・・・どこまで通用するんだろう・・・と思って、フリーランスにTRYしてみたくなったんですね。一人でどれだけ稼げるのか、ためしてみたかった。

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―それで、実際に独立してみて、スムーズにスタートできましたか?
そうですね、同じ業界の知人から仕事を紹介してもらえて、仕事がスタートできました。とてもラッキーだったと思います。

―設備投資は自分でされたんですか?
そうそう、会社とほぼ同じ設備を入れなくてはならなかったので、最初は金銭的に きつかったです。

―どんな設備が必要なのですか?
コンピュータ、プリンター、スキャナ、ハードディスク、メディアのドライブ、メ ディア、コピー機などです。一応すべて揃えました。

―結構な投資額ですね。独立は金銭的には大変そうな印象ですが。
最初は貧乏でした。どんな仕事でもそう簡単にもうからないとは思います。でも、仕事をすればしただけギャラがダイレクトに入るのは魅力です。すべて自己責任ですから明快です。

―仕事はお金より、やりがいですか?
そう言い切ることはできませんが、お金が無くても楽しいことは沢山ありますよ。 それに、時間も自分の使いたいように使えますし、会社にいた時と違って、いろん な人とも知り合いになれます。

―仕事の醍醐味は?
フリーになって、お客様と向き合って仕事をしていると、一緒に考えて、悩んで、 デザインを出すのも苦しんだりして・・・それで出来上がったときの達成感というの は、会社の中でデザイナーをやっていた時の何倍も大きいです。

―デザインってコミュニケーションの結果なのですね。
お客様が、「いいね」っておっしゃってくださったデザインでも、お客様と何回も会って話していれば、微妙なニュアンスで、「何か違うな。何か不満があるな。」ってことが空気でわかるものです。そういうことの積み重ねがデザインワークの中の大切な部分だと考えています。

―独立したいと考えているデザイナーの方に対するアドバイスなどありますか?
デザイン会社に所属して仕事をしている時と違って、デザインした作品がそのデザ イナーの顔になっていきます。会社の看板があり、会社に守られてデザインをして いた状態から、何もガードしてくれるものがなく、自分一人で経理・営業・事務等をやっていける自信はあるのか、何よりそこまでのリスクを持ってまでこの仕事にかける覚悟はあるのか、そこまでこの仕事を好きなのか、じっくり考えてから独立して欲しいと思います。

―これからの、夢や目標は?
できれば、会社にして、若いスタッフと一緒に仕事をしていきたいです。デザイナーであり、会社代表でもあり・・・今より規模を大きくして、様々な業種のクライアントと、仕事をしたいと思っています。

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インタビューを終えて

デザインとは、「顧客のニーズに自分のアイディア・イメージを加えていく事が大切である」とおっしゃっていた助川さん、顧客とのコミュニケーションをじっくりとりたいために、独立して、今満足できる仕事をされているようです。
妥協をせず、正しいと思うことを選んで、運も味方して成功への夢を一歩一歩確実に歩んでいっている、とてもまぶしく感じました。
「好きこそものの上手なれ」とは良く言ったものですが、それに早いうちに気付き、行動に起こした勇気は見習いたいものです。ぐずぐずしている間があったらアクション、そういう時代になってきました。そして、そういう人にチャンスはむこうからやってくるものです。それから、助川さん、ビジネスのセンスもなかなかとお見受けしました。本質を見抜くセンスは、ビジネスにも生きていくのでしょう。
きっと素晴らしい若いデザイナーに希望を与える会社をつくられると思います。頑張ってください。