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探偵はある意味、
人助け的な職業だと思う
2002/06/25 VOL.11
アーバン総合私立探偵社 代表 大内丈夫さん

大内 丈夫
Takeo Ouchi

茨城県水戸市出身。昭和44年7月18日生まれの35歳。O型。
奥様、ご両親との4人暮らし。(もっとも、ほとんど家に帰れないらしい)
趣味はオートバイとスキー。
ご自身の性格は、「ひたすら前向き。辛抱強いがキレても恐くない。」
影響を受けた本は、スティーブン・R・コヴィの「7つの習慣」。

●学歴
水戸市立第二中学校卒〜水戸第一高等学校卒〜中央大学卒

●職歴
1991年 日本エー・エム・ピー(株)入社
1999年 同 退社
1999年 アーバン総合私立探偵社設立


アーバン総合私立探偵社
Urban synthesis private detective company

●1999年7月設立。

●探偵社です。最新技術の取り組みには余念がありません。ご想像に難くないと思いますが、探偵の仕事は大変です。夏、暑ければ暑いまま。冬、寒ければ寒いまま。食事はできません。トイレにも行けません。目を離してはいけません。バレてもいけません。不審者扱いされます。
誰でも手を抜きたいと思うでしょうけど、それでは商売になりません。だから、手を抜く動機として技術開発をするのですが、結果としては調査料金を低減するという形で依頼人に還元できます。
努力を続けた結果、安全、確実、低料金という依頼人にうれしい体制が確立しました。これは他社との競争力にも貢献します。勿論、良い仕事をする為には、頭の回転を早く保つ事、知識を豊富に蓄える事、体力の維持に努める事は欠かせません。

●お問合せ
URL:http://www1.odn.ne.jp/
urban/Index.html

所在地:東茨城郡桂村高根台2-3
E-mail:urban-tpdo@pop21.odn.ne.jp




↑探偵道具のうちのひとつ、盗聴器!


↑パソコンで発信機の場所をチェックする

基本的に情報・証拠を扱う仕事です

―探偵のお仕事内容から教えてください。

浮気・素行・行方などの調査や、盗聴・盗撮機発見、別れさせ工作、債権回収の為の調査、それからストーカーや子供のいじめ問題についても対応しています。その他のことも、何でもご相談にのります。

―いちばん多い、依頼内容は何ですか?

やはり、浮気調査が全体の8割を占めます。夫婦間、恋人同士はもちろん、娘婿について調べてほしいという両親からの依頼もあります。
行方調査は、引っ越してしまった人の移転先や、家出した子供、金銭トラブルなど、行方が分からなくなった人を探してほしいというものです。企業の信用調査の依頼も多く、これは取引を始める前の与信で、相手の会社の資産や業績、今後の展望などを調査します。
大体の調査は、現場の証拠を絶対的なものにするために、証拠写真を撮って完了という形になります。証拠さえあれば訴えることができるし、次の手段がとれますからね。基本的に大体は、情報・証拠を扱う仕事です。

―どうしても探偵というのは、「裏」のイメージがあるんですが・・・その辺はどうお考えですか?

確かにうさん臭いイメージがあるかもしれません(笑)でも昔から、世間体はあんまり気にしない性格なんです。気にするような相手もいませんし。探偵をしていることは、誰にバレても平気ですね。
別に裏家業といっても、悪いことをするわけじゃなく合法的な商売ですから、「気にするのはやめた」というのが、正直なところでしょうか。

―大内さんの中で、探偵とはどういう仕事ですか?

困っている人の力になれる、ある意味人助け的な職業だと思うんです。 浮気調査ひとつにしても、本当に悩んで悩んで、どうしようもなくなってから相談に来る方が多いんですよ。げっそりとやつれてしまうほどの状態の時に、うちで調査依頼を受けて、真実を掴むことができれば、例えそれが残念な結果になったとしても、次の手が打てるわけです。今のどうしようもない状態から抜け出し、一段階次に進むことができるんです。
人の役に立つ商売の中では底面下なものだけれど、少なくともその依頼者には大きな貢献ができるんじゃないかと思うと、そんな裏のイメージも別に気になりませんね。

“人あるところにトラブルあり”

―では、探偵になろうと思ったきっかけは?

私は以前サラリーマンで、外資系部品メーカーの営業をしていました。部品メーカーを選んだのは、メーカーや販売会社と違って、いろんな製品を見ることができるし、部品はいろんなものに使われるから、間接的には多くの人の役に立つものだと思ったんです。
まあ、当時は年功序列神話もあったので、逆に一生面倒見てもらおうという、不純な動機もありましたが(笑)
でもサラリーマンの給料って、実力があってもなくても、誰と比較しても同じなんですよ。社内でボーっとしている人と同じ給料では、理不尽だと思うようになりました。同じ仕事量でより大きな見返りを、と考えたら独立するしかないと思ったんです。その結果、探偵になってしまいました。

―どうして選んだのが探偵だったのでしょうか?

どんな事業で独立しようか色々探していた時に、インターネットで探偵職を見つけたのかな・・・たまたま候補の一つに、探偵があったんですね。もともと調べることが好きだし、趣味に合っている仕事だと思いました。
探偵は情報産業の端くれみたいなところがあるから、この仕事をすれば、情報の流れをどこで掴むか・・・つまり、「どこに行けばどういう情報が手に入るか」というのがわかるようになって、いわゆる情報を扱うテクニックが自然に身につくに違いない、と考えたんです。
であれば、先々何があっても潰しはきくだろう、自分にとって“損にはならない仕事”なんじゃないか、と思いました。

―生活として成り立つのか、という不安はありませんでしたか?

この世の中“人あるところにトラブルあり”ですからね。男と女がいる限り、絶対ニーズはなくならないと思ったし、企業が存続していく以上は絶対与信調査なんかの需要はあるだろうから、将来は明るいんじゃないか、という目論見で始めたんです。

―探偵のお仕事をするにあたっての、奥様のご意見は?

最初に話したときは、「ダメ!」って言われましたよ。訳を聞くと、「自分がやろうと思ってたから。」だって。「私がやるからあなたはやっちゃダメ」みたいな(笑)。まあ具体的なことは何も考えていなかったみたいですけど。 始めた今では「危ないからやめてくれ」って言われてますね。

探偵の第一条件は体力!?

―お仕事の中で、大変だった経験はありますか?

それはもちろんあります。車の中で対象者を待っている時は、エンジンをかけられないので、エアコンはつけられないですから、暑ければ暑いまま。冬も、寒ければ寒いまま。張り込んでいる時は、食事もできず、トイレもまともに行けません。
以前、雪が降る頃のかなり寒い高原で、6時間くらい外で写真を撮りたいがために張り込みをした時は、あの寒さの中で、よく生きてたなって思いました。重装備で、着膨れしていては怪しまれるから、ちょっと散歩に出ましたぐらいの軽装でブラブラしてたんですけど、ほっんとに寒かった!

―体力も必要不可欠のようですね(笑)

もちろん!それが探偵の第一条件かも。
全速力で走らなくちゃならないこともあります。電車に乗っているのを尾行していて、対象者が駅で降り、バスに乗るのかと思ったら自転車で行かれたって時には、車もないから走るしかないんですよね。どうしてもダメだったら諦めるけど、限界まで諦めたくない気持ちはありますからね。実際、走って追っかけて突き止めることができたこともあるし。
でも走るのは10歳くらい年取ったらやめるかもしれないですよ、というか体力的にやめざるをえないですね(笑)。

―やはり探偵は、張り込み、尾行が基本ですか?

もちろん、それは探偵術の基本ですよね。でもうちは独自で技術開発をして、コンピュータで遠隔自動監視を行って、対象者の行動パターンを掴んだ上で、追跡調査などに出るので、飛躍的に効率化を図ることができているんです。追跡や張り込みをする時も、車がメインだし、今はほとんど直で追わないですね。

―現在の探偵業界のマーケット状況はどうなんでしょうか?

「調査料100万円」といえば、その金額を出せる経済力のある顧客層しかターゲットにならないでしょうが、例えば20万円くらいの低料金で、高度なノウハウ、安全確実、丁寧な仕事をすることができれば、他の潜在層にいるニーズを掘り起こすことは、まだ十分可能だと思いますよ。
安く提供する為には、技術開発をして人件費を削減して、手間を省くことです。
そういった方針をとっているところはまだ少ないし、目の付け所が良くて工夫したもん勝ちだと思います。

探偵の質を上げて信頼性を高めたい

―ところで、探偵になりたいと思ったら、どうしたらよいのでしょうか?

もしやってみたいのなら、最初はどこかの町の探偵社に弟子入りするのが一番いいんじゃないかな。ここだと思う実力のありそうな探偵社に就職して、しっかりとノウハウを教えてもらうこと。
探偵社というのは、一般的な評判が立つわけじゃないから、見込める師匠を見つけることは難しいかもしれないけど・・・。やりたい方がいたら、うちでも協力しますよ。

―お仕事をする上で、努力していること、勉強していることなどありますか?

報告書、写真などの調査結果が、裁判では重要な証拠として使われることもあるので、相手の弁護士につっこまれないようなレベルの報告書を書く為にも、法律の勉強などは欠かせないです。やはり、うちで出した調査結果が、確実な証拠になるように気を使います。
ちなみにアメリカでは、探偵は制度的に資格認可がされていて、弁護士に次ぐ資格だそうです。国家試験を受け、資格をとって登録し、社会に定着してる職業なんですよ。

―日本の探偵に対する地位やイメージとは、全然違うんですね。

日本で探偵というと、裏のイメージのうさん臭い商売みたいに思われていて、まだまだ地位が低いんですよ。自分も、探偵という仕事が好きだし、好きな仕事の地位がいつまでも低いのはやっぱり我慢ならないことです。社会的地位を上げるためにも、自分ができることをなんとかやっていきたいですね。

―優秀な人材を増やす必要性もありますね。

それが今、大きな課題なんです。自分も独立したとはいえ、まだ師匠にいろいろアドバイスを乞いながらやっている段階ですが、先々は探偵業を極めて弟子がとれればいいなと思っているんです。
探偵にマイナスイメージを持たれないためにも、弟子をとって技術レベルを上げ、信用を高めてたくさんの優秀な探偵を育てたい。だから、できるだけ早い時期にノウハウを確立しなくちゃいけないという気持ちがあります。
優秀な探偵を送り出すことができるようになれば、グループ化するのも可能だし、そうなれば、大きく宣伝もできるでしょう。大きな宣伝ができれば、いい加減な業者を淘汰することもできますから。
当たり前のことのようですが、誰でも安心して利用することができて、きちんと依頼した問題が解決できる。
そんな業界になるように、探偵社の質を上げていくのが、自分のこれからの目標です。

インタビューを終えて

映画のイメージが強いせいでしょうか。私の場合、『探偵』というと黒いサングラスに帽子を深くかぶった男が忍び足で尾行して・・・というシーンが思い浮かびます。危険な目(殺人事件とかね)に遭いながらも、一つ一つ体を張って解決していく。例えば、シャーロック・ホームズ、金田一耕介、松田優作の「探偵物語」、濱マイクetc...。

しかし、初めて会った現実の探偵・大内さんは、そんな『探偵像』のどれにも当てはまりませんでした 。みなさんに顔写真をお見せできないのが残念ですが、実直な仕事人、とても頭の切れる方という印象です。インタビュー後、「探偵の7つ道具みたいなものありませんか?」と無理を言って見せていただいた物は、独自に技術開発したという、ハイテクな機械ばかり。今まで持っていた探偵のイメージが、がらっと変わってしまいました。

大内さんが技術開発に向かう原動力は、「人助け」にあると言います。低料金で、相談するだけなら無料。親切で丁寧・・・心から困って悩んでいる人には本当にありがたいことでしょう。大内さんが調査したことによって、依頼人の方が、どんな形であれ、人生が一歩でも前に進むことができる。素敵な職業です。
大内さんなら、きっと優秀なお弟子さん達を世に送り出してくれると思います。これからの日本の探偵の活躍に、期待大です。

余談ですが、インタビュー中、ここには書けないおもしろい話をたくさん聞いてしまいました・・・が、それは秘密ということに(笑)