自分が本当にやりたい仕事は何だろう
―このお仕事を選んだきっかけは?
バイクがものすごく好きなんです。中学生の頃、免許もないのにお年玉で兄の友人のバイクを買ってしまって、「いつか必ずこのバイクに乗るぞ」って思いました。高校生で免許を取って、やっとそのバイクに乗れるようになるととてもおもしろくて、その頃から漠然とバイク屋になりたいと思うようになりました。
―バイクの魅力はどこに?
乗っていて不安定なところかな。車だったらタイヤが4つあるから安定しているけど、バイクは2輪だから、自分でバランスをとらなければならないところがおもしろいですね。それにバイクに乗ると、寒かったり暑かったりと季節を肌で感じられるところも好きです。このおもしろさは言葉ではうまく表現できないし、乗ってみないと分からないんですけどね。
―このお仕事をするまでに、他にもいろいろな仕事を経験されたんですね。
自分が本当にやりたい仕事は何だろう、って常に考えていました。だから、学校を卒業してからもすぐに就職しないで、一年ぐらいオーストラリアで働きながら生活をしていました。帰国してから、保険会社で一番苦手な事務の仕事や、バイク修理、花屋、喫茶店、板金塗装などの仕事もしました。
―それでこのお仕事に辿り着いたんですね。実際に始められて難しいところは?
お客さんから頼まれれば販売もしますが、基本的には修理がメインの仕事です。お客さんから調子の悪いところを聞いて、何が悪いのかを頭の中で推理しなければならないんです。バイクの種類は多いし、故障の原因もお客さんの乗り方の癖などで違ってくるし、その辺が難しいですね。
逆に、調子の悪かったバイクを直して、お客さんが喜んで乗って帰ってくれるときは一番嬉しいです。
でも本当は、自分で乗るのが一番楽しいですけどね(笑)!
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老若男女問わず友達になれるのが魅力
―ということは、このガレージの中にあるバイクは、全部修理するものですか?
はい。最初は全然バイクなんて無くてガレージもとても広かったけど、今は歩くスペースを作るのがやっと。朝10時から、遅いときは夜の1、2時くらいまで仕事をしたりすることもあります。
―どのようなお客さんが来られるんですか?
お客さんは知り合いの紹介や、怖いもの見たさ?の方が来てくれます(笑)小さな看板しか出してないし、バイク屋っぽくないから、不思議がられて趣味でやっているのかと思われますね。通りから外れていてちょっと分かりづらいけど、自分では秘密基地みたいで気に入ってます。
―ここにはバイクが好きな人が集まるわけですから話も弾みそうですね。
大人になると知り合いはできるけど友達ってなかなかできないじゃないですか。でもバイクは老若男女問わずに、すぐ友達になれちゃうんです。
お客さんと一緒にツーリングに行ったりとか、もっと外に出る機会を増やしたいですね。計画したものじゃなくて、話の流れから「じゃあ、行っちゃう?」みたいなノリで、思い立ったらすぐ出発する。そのほうがワクワクして楽しそうでしょ。バイク抜きのプライベートでも、気軽に付き合える関係になりたいと思っています。
―仕事抜きでも付き合える関係は理想的ですね。
お金に価値を見出すか、人間関係に価値を見出すかは個人レベルで違うけど、僕は人間関係のほうに価値があると思っています。仕事やお金を抜きにしても、付き合っていける関係を築いていきたいし、大事にしていきたいですね。儲けというのは、お客さんと信頼のある人間関係を築けた後についてくるものだと思っています。