| JJ |
「ブーション」という名前は印象に残る名前ですね。どういう意味でしょうか? |
| 田山 |
フランス語で「蓋(コルクの蓋)」また「藁の束」というような意味です。お店
の周囲に広がっている田畑からイメージした名前です。 |
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| JJ |
コルクの蓋というと、ワインの蓋のことですか。それで店内にコルクを使ったディス プレイが多いんですね。
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| 田山 |
お店のロゴマークもワインボトルをイメージしてます。「ブーション(コルクの蓋
)」というイメージで友人にデザインしてもらいました。 |
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| JJ |
オープンして何年目ですか? |
| 田山 |
今年の11月で5年です。 |
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| JJ |
大通りから少し入った閑静な場所を選んだのは理由があるのですか? |
| 田山 |
のどかで静かな環境を探していました。車でおこしいただいた時、便利な場所とい
うことも選んだ理由のひとつです。 |
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| JJ |
以前はどこかでシェフとしての修行されていたのですか?また独立を具体的に考えた のはいつ頃からですか?
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| 田山 |
33才のころだと思います。丁度「三の丸ホテル」に勤務していた頃ですね。
料理の世界に足を踏み入れたのは料理人である叔父の影響だと思います。叔父の話を聞い たり、仕事を見たりしているうちに自然に自分もやってみたいと思うようになったのです
。 |
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| JJ |
独立するまでの大まかな経歴を教えてください |
| 田山 |
その叔父が勤めていた長野のホテル国際会館にあるフレンチレストランが最初に勤
めたお店です。その次に三の丸ホテル、そして芸術館に昔ありましたイタリアンレストラ ン等で勤めました。 |
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| JJ |
様々なジャンルの料理に触れてこられたようですが意識的に? |
| 田山 |
計画的に様々な料理に携わってきました。和食・洋食・イタリアン等、そのなかで
自分の進む道も見えてきました。 |
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| JJ |
ご自分のレストランはじめるにあたってフレンチを選んだ理由はなんでしょうか? |
| 田山 |
お世話になった先輩の影響が大きいと思います。独立を考えていたころ私は洋食屋
の仕事をしていたのですが、自分の仕事に若干の疑問を感じていました。そんな時、尊敬 する先輩のお店に行った時、「これが自分のつくりたい料理だ!!」と直感的に感じるも
のがあって・・・・それがフレンチでした。それ以降はずっとフレンチに引かれつづけて きました。 |
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| JJ |
フレンチのどんなところが好きですか? |
| 田山 |
まずは、見た目の美しさ、それから繊細さです。私にとっての料理は、まず眼で楽しむこ
と、次に食材を大切にすること、そして味がきます。視覚的な要素は和食にも通じますが 、皿の上で描く絵の美しさはフレンチが勝ると思います。というより、私の感性はフレン
チを求めたのですね。 |
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| JJ |
今ブーションに来られるお客様の層というのは? |
| 田山 |
昼間は年配の女性グループが中心です。水戸の食文化をひっぱているのはこのあた
りの層かもしれません。お金があって時間があって快楽に忠実な人たちはレストランの味 方です。夜はカップルの方も多いですね。デート需要ですか。
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| JJ |
自分でお店のオーナーになって、一番「良かった」と思える時は? |
| 田山 |
ホテル等で雇われていたときには無かった、お客様の「生の声」が対面で聞けるこ
とです。もともと私は口下手なんですが、お客様と毎日お話しているうちに徐々に話をす ることが楽しくなり、お客様が料理に舌鼓を打ち、笑顔で「おいしい」と言って下さるこ
とが日々の励みになっています。そんな時オーナーであることの喜びを感じます。 |
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| JJ |
顧客とのコミュニケーションの中で次の料理の構想が浮かぶのですか? |
| 田山 |
自己満足ではなく、お客様の本当に求めているものを汲み取って自分がすばらしい
と思えるものをアレンジすることが大切と考えています。 |
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| JJ |
オーナーとしてのこだわりは何かありますか? |
| 田山 |
料理に使う野菜の鮮度です。すべて自家製の野菜を使用しておます。それらは全て
私の父が作っています。その季節ごとに一番美味しい旬の野菜を出来るだけ料理に使って いくようにしています。 |
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| JJ |
駅南の「ヴァンドキッチン」は居酒屋ですよね。レストランには何故しなかったので すか?
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| 田山 |
お酒が飲める居酒屋形態のお店を持ちたかったのです。しかしながら、料理のなか
で盛り付け等にフレンチの雰囲気を出して独自性を表現したいと思っていました。 |
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| JJ |
お店の名前の由来は? |
| 田山 |
ヴァンはフランス語でワイン、キッチンは英語ですね。2ヶ国語ちゃんぽんです(笑)
。「キッチンに置いてあるワイン」というような意味で、肩のこらない雰囲気で美味しい お酒と料理を気軽に味わってもらいたいという意味でつけました。フレンチというと少
々硬いイメージがありますから。 |
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| JJ |
どんなお店ですか? |
| 田山 |
雰囲気はカジュアルシックです。料理は、お酒に合わせて、フレンチベースに様々なアレ
ンジを加えて提供しています。昼間はランチもやっていますよ。 |
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| JJ |
話はブーションに戻りますが、お勧めメニューはなんでしょうか? |
| 田山 |
ランチメニューですが、「お箸で食べられるフランス料理」というテーマで「洋風
膳」というお料理を出しております昔 魯山人がラトウールダルジャンに食事に行ったと きお箸を出して鴨に醤油をかけて食べたという逸話があります。日本人ならではのフレン
チの楽しみ方というのがあるのではないかと思っています。 |
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| JJ |
他に何か企画はやられていらっしゃいますか? |
| 田山 |
毎月第一日曜日は「ケーキバイキング」を行っています。 5月からは、午後3時
から5時までティータイムが始まります。コーヒー、紅茶、ジュース等と5種類のケーキ からチョイスして頂いてお召し上がり頂くようになります。
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| JJ |
これから自分でお店を持とうとしている方へのアドバイスがあったらお願いできます か?
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| 田山 |
そうですね、経営は決して楽しいことばかりではありませんから、お店を持った時
点が夢の達成ではなく そこからの困難を乗り越えていくプロセスが重要だということを わかっていただきたいです。何より忍耐力が大切ですが、夢をかなえる目標があれば
乗 り越えられます。料理の世界は修行中は特に、上下関係の厳しさがあり、そこで忍耐を覚 えてこられた方は自身でお店をお持ちになっても成功できるでしょう。
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□インタビューを終えて |
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カルフォルニアのとあるオーガニックの専門店では自分で育てた旬の野菜をできるだけ手 を加えずに出します。
メニューは厳選され、日替わり、朝採れた野菜が無くなったらそ の日の料理は終了です。 そのオーナーは「朝家の裏の畑に行くと旬の野菜が今日私を食
べてください、と語りかけてくる。」と言っていました。 一方世界一のサービスを提供するホテルとして90年代にその名を世界にとどろかしたホ
テルオークラその故支配人が、厨房で毎朝野菜の鮮度をチェックし、納得できない野菜は 引き取らせたという逸話があります。
神戸のあるムチャムチャカクテルのおいしい某バーでは毎朝4軒の果物屋をチェックし 、納得したレモンだけをテキーラサワーに使うと言っていました。
この3人に共通する要素それは、鮮度に対するこだわり・・・・・・それは料理とサービ スの命です。 「何よりのこだわりが野菜の鮮度である」それは本物の料理、人本物のサービスを志す人
だけがだけがいえる言葉でしょう。 繊細な芸術家としての田山さん 。 田山さんの繊細さは、お店のコンセプト、料理の考え方、まるで美しい絵画のような料理
の盛り付け、控えめな発言すべてに現れています。表面的にはアバウトに見える仮面の奥 に、豊穣で傷つきやすい芸術家の魂が見え隠れしています。世界の一瞬の美と歓喜を皿に
表現する作業、それが彼にとっての料理なのかもしれません。ビジネスと芸術のクロスす る地平に文化があります。 |
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