| JJ |
今回は水戸プラザホテルさんが11月22日にグランドオープンするということで、3週連続のスペシャルリレ−インタビューの第一回目、料飲部門編です。洋食調理担当と料飲サービス担当のお2人にお願いしたわけですが、まず仕事の内容から教えてください。 |
| 大津 |
私は洋食調理の担当です。新しいプラザホテルではル−ムサービスとバーラウンジの軽食、レストランの食事を作る担当です。週末は婚礼の調理が中心です。 |
| 大友 |
私は料飲サービスの担当です。料飲サービス大きく分けるとレストランサービスと婚礼・集宴会にわかれています。私はレストランサービスに従事しております。仕事内容はお食事するお客様のおもてなしです。席に案内し、椅子をひいてさしあげ、メニューを渡し、オーダーをいただく。そして料理を適時サーブ(提供)して、食事を楽しんでいただくのが役目です。ときには簡単なサラダやちょっとした料理を作ることもあります。 |
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| JJ |
調理と料飲サービスは密接な関係にありますね。 |
| 大友 |
そうですね。調理部門が作った食事を私たちが運び演出する。調理部門はクリエーター
私たちはディレクターとでも言えるかと思います。両者の息が合っていなくてはお客様を楽しませることはできないでしょう。
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| JJ |
演出のためには日々の勉強が必要ですか? |
| 大友 |
料理の基本知識はもちろんですが、顧客特性にあわせた演出の呼吸のようなものは日頃の業務で経験をつまねばならないと思います。日々勉強です。
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| JJ |
調理、料飲サービスには芸術センスが要求されますか? |
| 大友 |
調理には、ある種の職人技と芸術的センスは要求されます。専門知識の深さがとても役に
立ちます。それに私たちはお客様に直接接するムードメーカー。必要とされるのは、フレキシ ブルに立ち回る運動神経のようなものかもしれません。
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| JJ |
お客様への対応は難しいですか。 |
| 大友 |
お客様が100人いれば100通りのサービスのバリエーションが必要です。いくつかの基本パターンはありますがその組み合わせパターンは無限と言えます。
先入観は禁物です。経験則で判断すると、思わぬ失敗をします。その日の微妙な変化を捉え、的確に演出するのはある種の神業とも言えます。
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| JJ |
不快感を与えないコツは? |
| 大友 |
五感をフルに活用してお客様の体調や気分を敏感に感じることです。「今日はお仕事で疲れていらっしゃる。」「今日はえらい方と一緒で緊張しているな。」「少し風邪気味だな。」とか。
ある程度は仮定をたてて、対応していく。途中で判断の誤りに気づいたら、瞬時に接客スタイルを変化させることも重要です.
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| JJ |
とても繊細なお仕事なのですね。 |
| 大友 |
正解のない仕事です。完璧というのもありえない。お客様との相性もありますが、私たちはプロですから、相性の悪いお客様にこそ喜んでいただかなくてはなりません。非常に個人的な側面と、ある種の決まりごととがモザイクのように絡まっています。
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| JJ |
このお仕事は長いのですか? |
| 大友 |
約4年です。一通りのことはできても、研究しなければならないことがまだ山ほどあります。 |
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| JJ |
さて、大津さん、調理は芸術と大友さんはおっしゃっていましたが同意されますか? |
| 大津 |
そうですね。料理人は、職人芸で、かつオリジナリティの要求される世界です。生半可では対応できません。仲間もみな極めています。 |
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| JJ |
このお仕事をされて何年目ですか? |
| 大津 |
こちらに入社してまだ1年ほどですが、約10年間料理にはかかわっています。はじ
めは東京のフレンチで見習いでした。 |
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| JJ |
10年というキャリアは一人前の域ですか? |
| 大津 |
料理の世界は見習い10年と言われます。これまでヨチヨチ歩きでやっと一人で立
てるようになったレベルですか。 |
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| JJ |
うわ、厳しい徒弟制度のようなものがあるのですか? |
| 大津 |
今は昔ほどではなくなったようです。最近は若い人が感性を活かして仕事をする機会も増えたようです。美味しいものに触れる機会が増え、料理に関する情報量も最近は多いですから。 |
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| JJ |
どのようなキャラクターが料理に向いていますか? |
| 大津 |
好きこそものの上手なれ。まずは、料理を好きだということが基本条件です。そして、さまざまなことを学ばなければならないので、謙虚で素直でないと、志半ばで諦めてしまうことになります。 |
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| JJ |
水戸プラザホテルさんでも同様ですか? |
| 大友 |
謙虚さ、素直さはポイントですね。そして好奇心、探究心が重要です。興味を持たないと知識は吸収できないですからオリジナリティを極めていくためには独自の感性を形にしていく辛抱強さも必要です。 |
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| JJ |
お二人の仕事の喜びを教えてください。 |
| 大津 |
私の料理を召されて「美味しい」と幸せな顔をしていただけることが最大の喜びで
す。 |
| 大友 |
その芸術品を私たちが演出して、1つの至福の空間をつくりあげていく。このコラボレーションによって得られるお客様の喜びの声は格別です。仕事の醍醐味ですね。 |
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□インタビューを終えて |
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ある神戸のバーの話。テキーラサワーを頼むと、レモンの分量が毎日微妙に違う、「どうしてか?」バーテンダーにたずねると、「お客様の顔色で、お疲れ具合を判断し量を加減しています」というこたえ。そこでは、こちらが小難しいテーマをカクテルに表現してくれと頼むとなんとも的確な味を作り上げてくれた。「雨上がりの森」「竹やぶのもや」「サルトルのあくび」なんともめちゃくちゃなお願いをしたものである。古いカントリーミュージックのかかる神戸1美味しいといわれていた店である。震災以来、そのバーには足を運んでいない。今日のインタビューでなにか急に思い出した。
独り善がりの芸術には意味がない。そこには愛がないから。かといって相手に迎合すればいいというわけでもない。自分のこだわりを相手の状態にぎりぎりに近づけていって接点を見出すこと、心のあるもてなし。そんな究極のサービスを水戸プラザホテルでは期待できそうな予感である。
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