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◆◇◆ 音楽で人の心を癒す仕事 2005/10/21 放送

【ポイント】音楽療法士とは...
Q:さて、今日はどんなお話ですか?

A:今回は「音楽療法士」についてお話したいと思います。

Q:音楽療法という言葉は最近よく耳にしますけど、実際にはどのようなお仕事をなされているんでしょうか。興味ありますね。

A:はい、音楽療法士というのは、主に精神疾患の患者さんに対して、音楽を通して心理療法を行う人のことをいいます。音楽を聴かせたり、一緒に歌う、楽器の演奏をするなどして気持ちをリラックスさせて人の心を癒す、そんなお仕事です。

Q:ということは、福祉にかかわるお仕事ですね。音楽を使って・・・と聴くと、何となく華やかなイメージのある職業だと思ってしまうのですが、実際のところはどうなんでしょう?

A:そうですね、普段生活をしている中ではなかなか目にすることのできないお仕事だと思います。そこで今回は、水戸市住吉町にあります茨城音楽専門学校の音楽療法科を訪ねまして、音楽療法士を目指す現役の学生さんに、音楽療法士についての具体的なお話を伺ってきました。
【ポイント】音楽療法を学ぶきっかけ
Q:水戸に音楽療法を学べるところがあるんですね。

A:そうなんです。簡単に説明しますと、音楽の基礎的な勉強を1年間、音楽療法に関する実践的な勉強を2年間、計3年間で卒業。卒業と同時に「音楽療法士(補)試験」の受験資格が得られるそうです。

Q:結構険しい道のりですね。どんな方が学ばれていたりするんでしょうか?

A:はい、私がお話を伺った方は、一人は高校の介護体験で老人ホームへ行ったときに音楽療法とは若干ことなるミュージックケアというものを見て音楽療法を志すようになった方。もう一人は、以前仕事をしていて、その現状に不満があり、誰かの役に立ちたいという思いがあって、たまたま専門学校の音楽療法科の体験学習に参加してみて興味をもった方。また、将来小学校の先生になりたくて音楽療法を学びたいといった方もいらっしゃいました。
 皆さん動機は様々ですが、非常に意識の高い学生さんでした。


Q:そうなんですか。社会人の方も多く学ばれているんですね。その勉強の中身が気になるところですが、福祉施設などで実習をするような形なのでしょうか?

A:そうですね。やはり学校の中だけでなく、実際に現場にでての実習が大切みたいです。
【ポイント】音楽療法のプログラム
Q:実習というと、どんなことをするのでしょう?

A:はい、まず事前に1時間のプログラムを組むわけです。
 挨拶から始まって、検討式というのを行います。例えば「今日は何月何日でこれこれこういうことがあった日ですね」というような確認をする儀式のようなものです。
 それが終わると、季節の歌を歌ったり簡単な体操、発声練習等をする「導入」というステップを踏んでいきます。


Q:今の季節の歌だと・・・「赤とんぼ」とかですよね。

A:そうですね。女性は比較的「赤とんぼ」のような童謡を好むみたいです。お年寄りの、特に男性には「軍艦マーチ」なんかを流すと凄く元気になって大きな声で歌ったりするみたいですよ。

Q:若かったころを思い出しちゃうんですかねぇ。

A:ついさっき起こった出来事は忘れても、昔のことはすごくよく覚えているそうですよ。
 なので、その「導入」を終えると、次に昔の曲を流したりして昔の思い出話をしてもらう「回想」というステップに移るそうです。そして、最後に一緒に楽器の演奏をして1時間のプラグラムが終わるという実習の流れになっているみたいですね。


Q:単にリラックスできる音楽を流したり演奏したりするだけじゃないんですね。

A:はい、このようなプログラムを、実習先の施設や音楽療法の対象となる方々にあわせて作っていくのだそうです。
 例えば選曲がズレてしまうと沢山の方が眠ってしまったり、逆に、セッションがピタッとあうと笑顔で応えてくれたり、実習が終わって学校へ帰る頃には「寂しいよー」と言って泣いてしまう方もいるそうですよ。そういう反応があると「準備はものすごく大変だけどやっててよかった」と皆さん思えるそうです。
【ポイント】音楽療法士として専門でやっていくには...
Q:そうなんですか。実習生と施設にいる方とでは年齢差もあるでしょうし、きっとコミュニケーションをとるのも大変なんでしょうね。

A:はい、下は0歳から上は104歳を相手にしているというお話を伺って、自分も驚きました。
 特に、年上の方とコミュニケーションをとる際に、自分の知識が足らないと罪悪感に襲われたりするそうです。音楽療法だけでなく、世の中の様々なことに対しても勉強して視野を広げていくことが音楽療法士にとって大切な事のようです。


Q:非常にやりがいのあるお仕事ですね。これからますます需要も増えそうですし。

A:そうですね。ただ、現在はヘルパーの仕事をしながら音楽療法士をしているという方が多いみたいです。音楽療法士として専門でやっていくというよりは、それをサブスキルとして身に付けていくスタイルが主流のようです。
 水戸市は社会福祉施設が比較的多い地域なのですが、音楽療法自体が「ボランティア」として浸透されているため、施設の方もお金を払って・・・という風にはなかなかならないのが現状です。


Q:ということは、これから音楽療法士になろうとしているみなさんの活躍にかかっているというわけですね。頑張って欲しいですね。

A:はい、是非頑張って欲しいと思います。ちなみに、私がお話を伺った茨城音楽専門学校で、10月30日(日)に文化祭があります。プロのギターライブや学生のバンド演奏、出店(でみせ)など盛り沢山の内容です。
 今回取り上げた音楽療法士についてもっと知りたい方は、直接学生さんと交流できる貴重な機会なので、是非出かけてみてはいかがでしょうか。


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